課税所得の計算1
課税所得・・・こちらも最初は全く理解できませんでした・・・。
なぜ損金不算入は会計上の利益にプラスするのか。
なぜ損金算入は会計上の利益からマイナスするのか。
簡単に簡単に分かっていただけたらと思います。
入門の入門程度の簡単な説明です。教科書を理解するきっかけ程度に思ってくださいね。
まずここでは「会計上の利益」と「税法上の利益」について違いを理解します。
「会計上の利益」は3級なりで勉強してきた利益で収益―費用です。
これで税引前当期純利益を出しましたよね。
2級で新しく出てくるのが「税法上の利益」です。
上記のように公式を書くと益金―損金です。
(益金は税法上の収益のようなもの、損金は税法上の費用の様なものです)
なぜこんな違いが出てくるかは一言で表すなら税の公平性と言えます。
むしろ3級の勉強ではここを端折って簡単に勉強して来ただけで実際の税金の計算はここまで考えないといけないのです。
会社の立場で考えてください。
何でも費用に出来たら税金って少なくなると思いませんか?ラッキー
3級でよく勉強した減価償却を思い出してください。
例えば車。同じ車をA社は6年で減価償却します。
B社は4年で減価償却します。
さて税金上はどちらがお得と考えますか?
費用が多い方が利益が少なくなるからそれにかけて(☓)計算する税金は安くなります。
収益―費用 これに×○○%とかけて税金を計算していました。
なので4年で減価償却するB社の方が税金は安くすみます。
会計上はこれでOKなんです。
でも税金は同じ車を使うなら同じ税金を負担しましょうって決まりなのです。
会計はその会社にあった会計(我が社は車は4年で変える、パソコンは○年で新しいのに変えるなど)でいいのですが税金は「課税の公平性」を重視する為少々会計の利益とは違った所が出てきます。
全ての計算をやり直すのーー?と思わなくて大丈夫です。
少々手直しするのが、教科書にある、
損金不算入・損金算入・益金不算入・益金算入です。
損金不算入だけ簡単に説明すると
上記のように減価償却です。
4年で我が社は減価償却するけど税金を平等にかけるために法定耐用年数があります。
この車両の税法上の耐用年数が6年なら我が社でも6年で減価償却を計上しないといけないのです。
ただ減価償却を計算しなおすのではありません。
会計上は4年の計算のままでいいのです。
そこから税金を平等にするために会計上の利益に減価償却の費用の不足分、得をしている部分をプラスします。
なぜプラス??
会計上の利益にプラスするとどうなると思いますか?
収益―費用、これが会計上の利益です。これに税率をかけましたよね?
会計上の利益が増えると税額も増えます。
我が社では車を4年で減価償却してたけど、費用を大きくして税金を少なくした形で会計はしてたけど、税金を計算するときは平等に
この車は6年の耐用年数なので費用を6年分にして減らして税金をもう少し多く払ってくださいね。
費用を減らして税額を増やす・・・
税金をもう少し多く・・・これが税引前当期純利益にプラス!の理由です。
次回、損金不算入・損金算入・益金不算入・益金算入のプラス・マイナスについて簡単に説明します。
今まで計算してきた会計上の利益のままでいいのです。車の減価償却は4年でも。
損金不算入・損金算入・益金不算入・益金算入のプラス・マイナスだけで税法上の利益に金額を合わせます。